「男はつらいよ」2014年度版最新人気ランキングと寅次郎の失恋パターン分析
相変わらず、根強い人気ですね。松竹のドル箱映画「男はつらいよ」。
2014年度版最新人気ランキングが発表されていました。「2014年度版」と付くぐらいだから毎年やってるんでしょうね~。
シリーズ最後の第48作の公開が1995年冬なので、20年を経て、なおもこんなにファンに愛されているんですね。幸せな映画です。
ちなみに最新人気ランキングはこちら。
第1位 男はつらいよ 寅次郎相合い傘 /昭和50(1975)年8月公開
第2位 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け /昭和51(1976)年7月公開
第3位 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 /昭和55(1980)年5月公開
第4位 男はつらいよ /昭和44(1969)年8月公開 ※第1回作品
第5位 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 /昭和58(1983)年12月公開
浅岡ルリ子さん演じる「リリー」が登場する作品が第1位と第3位です。これも根強い人気だなあ。
昔から親に連れられて観に行くことが多く、寅さんには子どもの頃から馴染みがありました。 そんなこともあり、以前、全48作品を一気に見て、自分の好きな作品をマジメに研究・発表したことがあります。
「男はつらいよ」というと、テキ屋稼業を生業とする「フーテンの寅」こと車寅次郎が、何かの拍子に故郷の葛飾柴又に戻ってきては何かと大騒動を起こす。そして恋に落ちて失恋するという人情喜劇シリーズ。
偉大なるワンパターン。
と思っていましたが、全48作品を続けて見ていると、失恋のパターンがいくつかあることに気付きました。
最も多いのが、好きになった相手に他に本命がいた!というパターンで、25作品ありました。(名画座さんぽ調べ)
次に追いのが、マドンナもまんざらじゃなさそうなのに、寅さんの方が「俺じゃあ、あの人に相応しくない・・」と自滅していくパターン(14作品)。
意外にも、(結果として)寅さんが振るパターンが4作品あります。1作品ですが、マドンナが死んでしまうものも。後年は寅さん自身は一歩身を引いて、若いカップルの恋を応援するパターンが作られました。
そんな中で、私が一番好きな作品が、2014年度版最新人気ランキングでも第2位となった『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』です。この作品がなぜ好きかというと、理由はいくつもありますが、そのひとつには寅さんが失恋してないからなんです。終わり方がとっても爽やか。
嘘だと思ったら、見てみてください。
マドンナの芸者・ぼたんを演じる太地喜和子が、何ともチャーミングです。
全48作品の観客動員数はこちら。
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