MR.サンデーで放送された世界で最も貧しいムヒカ前大統領の真珠のような言葉たち
フェイスブックで流れてきた大量の写真。
そこにはテレビ画面をそのまま写した写真が62枚、アルバムとして投稿されていました。
写真をアップされたのは三上敏視さんという方。詳しいことはわかりませんが、「神楽」関係のお仕事をされているようです。
https://www.facebook.com/micabox
三上さんが62枚ものテレビ画像で伝えたかったもの
2015年10月13日(水)にフェイスブックに投稿されております。
あまりこの一昨日の番組のことが注目されなかったようなので、録画画面を撮影しました。
フジテレビの「Mr.サンデー」だからぼくのお友達たちはあまり見なかったかもね^^; 「フジがこんなことを!」とぼくも驚いた。
特集がムヒカ前大統領へのインタビューで、ディレクターはかなり気合を入れていたと思う。ムヒカさんのコメントのテロップを映画の字幕風にしたりね。
で、かなり直球の内容だったので、キャスター、ゲストの面々は 当然ながらまともに対応できなかった。 出来るわけないよね。
「大賛成」なんて言ったら、このあと自分を180度変えなきゃいけないから。
このディレクター、飛ばされませんように。
三上さんが62枚ものテレビ画像で伝えたかったものは、MR.サンデーで放送されたムヒカ前大統領のインタビュー内容でした。
ムヒカ前大統領とは?
ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダノ(西: José Alberto Mujica Cordano, 1935年5月20日 - )はウルグアイの政治家。2009年11月にウルグアイ大統領選挙に当選し、2010年3月1日より2015年2月末まで、同国の第40代大統領を務めた。
この方です。
メガネをかけるとカーネルおじさんになってしまいそうな優しげな風貌のおじいちゃんです。かわいらしいです。
とても清貧な生活を送っていると賞賛されていた大統領がいましたが、この方のことですね。
在任当時は大統領公邸には住まずに、首都郊外の質素な住居に暮していて、給与の大部分を財団に寄付して(尊敬!)、月1000ドル強で生活していた「世界で最も貧しい大統領」だった、とのこと。
本も出ています。
三上さんのフェイスブックに戻りましょう。
三上さんが62枚ものテレビ画像で伝えたかったMR.サンデーで放送されたムヒカ前大統領のインタビュー内容は、フェイスブック上でたくさんの方の共感を得ています。
投稿から4日で「いいね!」は6万越え、「シェア」も3万越えしており、タイムラインには続々とメッセージが集まっています。いわゆるバズっている状況です。
私もとても共感したので、備忘録兼ねてここでテキスト化しておきたいと思います。
世界で最も質素なムスカ前大統領の真珠のような言葉たち
私はみんな豊かさというものを勘違いしていると思うんだよ
大統領というのは多数派が選ぶのだから
多数の人と同じ生活をしなければいけないんだ
国民の生活レベルが上がれば自分もちょっと上げる
少数派じゃいけないんだ
日本人は魂を失った
ドキ。
今の日本人は賛成じゃないかもしれないけどね
※ここで日本の昔の白黒写真(農作業風景)が挿入
写真テロップ:多くのモノを持たなかった日本人
※次に奥に日本庭園が見える畳のある和室の写真が挿入
写真テロップ:「足るを知る」を美徳とした文化
Q. 今の日本についてどうお考えでしょうか?
産業社会に振り回されていると思うよ
すごい進歩を遂げた国だとは思う
だけど本当に日本人が幸せなのかは疑問なんだ
西洋の悪いところをマネして
日本の性質を忘れてしまったんだと思う
日本文化の根源をね
幸せとは物を買うことを勘違いしているからだよ
幸せは
人間のように命あるものからしかもらえないんだ
物は幸せにしてくれない
幸せにしてくれるのは生き物なんだ
イヌネコのこと?
私はシンプルなんだよ
無駄遣いしたりいろんな物を買い込むのは好きじゃないんだ
その方が時間が残ると思うから
もっと自由だからだよ
なぜ自由か・・・?
あまり消費しないことで
大量に購入した物の支払いに追われ
必死に仕事をする必要がないからさ
根本的な問題は君が何かを買うとき
お金で買っているわけではないということさ
そのお金を得るために使った「時間」で買っているんだよ
根本的な問題は君が何かを買うとき、お金で買っているわけではないということさ。そのお金を得るために使った「時間」で買っているんだよ。
目からウロコ。はー。そのとおりだ。Time is money. Money is time.
欲しい物を買うために一生懸命働いている人ももちろんたくさんいるし、「そのために働いているんだ!」と声を上げる人もいるでしょうが、そういう方には次のコメントはどう響くでしょうか。
請求書やクレジットカードローンなどを支払うために働く必要があるのならそれは自由ではないんだ
Q.その世界は実現可能だと思いますか?
とても難しいね
君が日本を変えることはできない
でも自分の考え方を変えることはできるんだよ
世の中に惑わされずに自分をコントロールすることはできる
分かってくれるかな?
君のように若い人は恋するための時間が必要なんだ
子供ができたら子供と過ごす時間が必要だし
友達がいたら友達と過ごす時間が必用なんだ
働いて 働いて 働いて
職場との往復を続けていたら
いつの間にか老人になって
唯一できたことは請求書を払うこと
若さを奪われてはいけないよ
ちょっとずつ使いなさい
そうまるで素晴らしいものを味わうように・・・
生きることにまっしぐらに
※ここでムスカ前大統領が大勢の子どもを前に話している写真が挿入
写真テロップ:農業学校を建て 花の栽培などを教え
Q.そこに学校をつくるのは一つの夢だったと思いますが、この先の夢・目標はありますでしょうか?
私がいなくなったときに
他の人の運命を変えるような若い子たちが残るように貢献したいんだ
本当のリーダーとは
多くの事柄を成し遂げる人ではなく
自分をはるかに超えるような人材を残す人だと思うから
※再びムスカ前大統領が大勢の若者の前に立つ写真が挿入 写真テロップ:本当のリーダーとは自分を超える人材を残すこと
(終了)
確かに消費することに追われていると、あっという間におばあちゃんになってしまいますよね。最近は、洋服なんかはもう気に入ったものを数枚持っていれば十分かなあと思うようにもなってきました。物がたくさんあると片づけも大変だし。
いろんなことから自由でいたいし。
三上さんの投稿に多くの方が共感していたのも、「足るを知る」の良さに少しずつ気付き始めた人が増えている証拠なのかもしれません。
でもこれって、消費活動を促したい政府や企業にとっては痛いだろうな。
テレビといえば、最近、BBCだかCNNだかで日本航空の社長に密着した番組で社長が社員と肩を並べて社食でランチをとる姿などが紹介されていました。話題になって、こちらもフェイスブックで流れていましたね。
今、改めて「リーダーの姿勢」を見直す風潮があるのでしょう。
画面左上に小さく写っていたミヤネさんなんかはどんな感想をもったのか気になりますね。
皆さんはどう思われますか?
▼三上敏視さんのフェイスブックはこちら▼
https://www.facebook.com/micabox
国際協力の仕事と映画な日々
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