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映画『バクマン。』/「週刊少年ジャンプ」のプロモーションとしては成功だろうけど私はイケなかったよ

映画『バクマン。』を観てきました。

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週刊少年ジャンプ」で2008年から2012年まで連載された同名漫画(原作・大場つぐみ、作画・小畑健)を映画化したもので、佐藤健神木隆之介がW主演しています。監督は大根仁さん。

 

大根さんの作品は2011年に映画版『モテキ』を観たのが最初。すごく面白いと思い、2013年に『恋の渦』を観て、あー、この人才能あるわーと確信しました。

 

『恋の渦』は面白かったので劇場に2回観に行って、監督のトークショーがあった2回目にはパンフレットにサインまでもらったほどです。

 

その大根仁監督の最新作『バクマン。』。少年ジャンプをめぐる話ということでお子さま向けかなと思いつつも、とてもとても楽しみにしていました。

2015年10月3日公開なので、私が観たのは第3週目の日曜日。朝イチの回にしては思ったよりお客さんが入っていました。

 

興行成績もよいようだし、ヤフーレビューも★4.1。結構高いですね。
絶賛している方も多いです。

例えばこんな感じ。

 

そしてあの著名人も。

 

糸井重里さんは映画を観てトリコになったようで、「ほぼ日」でも絶賛しています。

 ちなみに、ぼくは『バクマン』という漫画を読んでない。   で、映画、つまり漫画の世界を描いた映画なのだけれど、  これは、大根仁監督の最高傑作であるだけでなく、  日本映画としても、とんでもなく  上位に入るような大傑作なのではなかろうか。  見終えて思ったのは、そういう感慨ではあったけれど、  始まってすぐにぎゅっと映画に捕まえられて、  ずっと登場人物たちといっしょに時を過ごしていた。  いずれ、監督とお会いしていろいろ話を聞いてみたい。  剣劇の効果音を思わせる、ペンが紙を切り裂く音が、  いまも、ずっと耳の奥に響いている。  脚本、演出、俳優たち、美術、特殊技術、  ぜんぶよかった。  

──2015.10.4「今日のダーリン」より一部抜すい

 

・・・

でも、糸井さん、「バクマン。」は大根監督の最高傑作ではありませんし、間違っても日本映画の上位に入るような大傑作ではありません。

 

週刊少年ジャンプ」のプロモーションとしては最高の映画

映画冒頭でスピーディーに描かれている「週刊少年ジャンプ」の成り立ちと歴史を説明する映像ではグイっと引き込まれるのだけど、その後も「緩急」の「緩」がなく「急」の連続で(少なくとも私にはそう思えて)、集中力が途切れてしまいました。

大根監督が「マンガを書いているシーンを単調にしないために工夫した」とおっしゃるプロジェクションマッピングを用いた演出は、さすがに創造性が豊かなのですが、これを心から面白がれるのは、子ども、親子連れ、そしてジャンプファンぐらいではないでしょうか。(あ、でも原作大ファンの中には映画を酷評している人もいました。)

  

一緒に観た夫と一致した感想は「ヒロイン役の子はかわいいけど、多分演技があんまり上手じゃなくて大根さんが持て余したんだろうね」というもの。

役者の演技が下手だと、演出家の判断で徐々にセリフが削られるというのはよくあることです。『バクマン。』もそうだったんじゃないかな。女の子のセリフがカットされて映画全体のバランスが悪くなったんじゃないかな、と、勝手に想像しています。

 

私は原作は読んだことないし、読もうとは思いませんが、ただ、「週刊少年ジャンプ」に対する印象は変わりました。分厚い歴史はもちろん、編集部や作者たちの思い入れなどが伺いしれてリスペクトが高まりました。「週刊少年ジャンプ」のプロモーションとしては大成功な映画だと思います。

 

映画『バクマン。』の後には『アメリカン・スプレンダー』を観るとスッキリするよ。

バクマン。を観た後で、夫がTSUTAYAから『アメリカン・スプレンダー』を借りてきてくれました。コミックつながりです。

さっそく「うちシアター」で観たところ、『バクマン。』よりは私好みで消化不良が解消されました。おすすめです。

 

作品をけなしているようだけど、私はれっきとした大根仁ファンです。 サインを持ってるくらいですからね。

正直、OLさんがつぶやいていた感想に完全同意なのです。

 

100万円以下の低予算で作った『恋の渦』なんて、もう最高に面白かったですからね。

だから大根監督の次回作を楽しみにしています。

 

映画『バクマン。』、未見の方はぜひ劇場で観て感想を教えてください!

 

 

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