1日維持するのに約1億円もかかるシリア難民キャンプ。私たちにできることは?
6月3日のシリア大統領選挙を前に内戦が激化しているようです。
シリア・アレッポで大規模爆発、14人死亡
内戦が続くシリア北部の中心都市・アレッポで8日、大規模な爆発があり、ホテルなどが倒壊、少なくとも14人が死亡した。反体制派による攻撃とみられている。
爆発で倒壊したのは、アレッポにある政府関係者などが利用するホテル。反体制派の人権団体によると、この爆発などで政府軍の兵士ら少なくとも14人が死亡したという。反体制派の武装組織がホテルの地下にトンネルを掘り、大量の爆発物を仕掛けて爆発させたという。
シリアでは来月3日に行われる大統領選を前に、アサド政権側がアレッポなどで攻勢を強めており、反体制派との間で激しい戦闘が続いている。
日本テレビ系(NNN) 5月9日(金)8時33分配信
続々と国外に脱出するシリアの人々。
隣国ヨルダンでは、2014年3月時点でUNHCRに登録されているシリア難民が584,600人に上りました。その内8割が市街地に暮らしており、残り2割の人々はヨルダン北部にある難民キャンプ4ヵ所に定住しています。
うちの団体が活動しているヨルダン北部のザアタリキャンプには、シリアから逃れてきた101,402人の難民が暮らしており、その内56%が17歳以下の子どもです。(2014年3月現在)
何をしているかというと、難民キャンプ内の学校で、子どもたちに音楽や美術などの情操教育を提供しております。
1日あたりの運営費は約100万ドル(約1億円)
このザアタリ難民キャンプ、維持するために必要なコストは、1日約100万ドル(約1億円)といわれています。1年で365億円。
このお金はどこから出ているのでしょう?
国連です。
国連には各国から拠出金が集まっているのですが、日本がいくら出しているかご存知ですか?
表をご覧ください。
2014年だけでもアメリカに次いで高額な2,813億円を出しているのですね。
これ、私たちの税金なんですよ。
そういう視点で見ると、 遠く離れた場所にある難民キャンプのニュースが少し身近に感じられませんか?
ちなみに、うちの団体がシリア難民キャンプで行っている活動は、今日現在はフランスの新聞社からのご寄付と、日本の皆さまからのご寄付で運営しています。
国連からの支援では手の届かないところを日本の小さなNGOがカバーしているわけです。
シリア本国で恐ろしい目にあった子ども、親や親戚、友だちを亡くしてしまった子どもたちは一見元気でも心に傷を抱えています。音楽や美術の授業を通じて、時には悲しみや怒りを発散させ、時には誇りを取り戻すことで心のケアをしています。
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