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高畑勲監督『かぐや姫の物語』がアカデミー賞を受賞するであろう3つのポイント

スタジオジブリ高畑勲監督が久しぶりに世に送り出した長編アニメーション映画『かぐや姫の物語』が、第87回米アカデミー賞の「長編アニメーション」部門でノミネートされたそうです。

総製作費50億円以上もかけたというのだから、スタジオジブリもここで受賞を決めて、少しでも制作費を回収したいところだと思います。


ジブリ『かぐや姫の物語』アカデミー賞ノミネート決定! 宮崎&高畑で2年連続 (cinemacafe.net) - Yahoo!ニュース

 

前回、第86回でノミネートされていた宮崎駿監督の『風立ちぬ』は受賞を逃しましたが、『かぐや姫の物語』はきっとオスカー像を手に入れるでしょう。

そう思う理由を書きます。

 

高畑勲監督『かぐや姫の物語』がアカデミー賞を受賞するであろう3つのポイント

  1. 外国人が好む「This is JAPAN」な画風
  2. 西洋人が好む「実存」というテーマを取り扱った作品
  3. アカデミー名誉賞を受賞した宮崎駿監督とのバランス

 

これぞ「日本」という画風

いわずもがなです。

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映画を観ると一目瞭然ですが、チャレンジングだし圧倒的なオリジナリティーがありますよね。アニメーションの動きも他の日本アニメが静止画に思えるほど秀逸です。

 

西洋人が好む「実存」というテーマ

正直「実存」、はて何のことですか?と全く知識は持ち合わせておりません。夫の受け売りです。

かぐや姫の物語』を一緒に観た夫の最初の感想は「これは実存を描いた映画だ。さすが高畑さん。一筋縄ではいかない」というものでした。

何それ?と聞き返すと「アダムとイブだよ」とのこと。

かぐや姫罪と罰。禁断の果実をかじって楽園を追放された少女の物語。

日本の古典である「かぐや姫」と聖書の「アダムとイブ」を融合させた傑作なのです。夫によると。
こういう話は聖書が骨の髄まで浸透している西洋人にはぜったいウケるでしょう。

 

宮崎駿高畑勲

日本では宮崎駿さんと対で語られることが多いですが、海外でもそれは同じようです。2005年には「MoMA ニューヨーク近代美術館」で約1ヵ月、"Hayao Miyazaki and Isao Takahata: Masters of Animation"として、ふたりの特集企画があったほどです。

その片方である宮崎駿さんがアカデミー名誉賞を受賞したばかりなのですから、長編アニメーション部門高畑勲さんの作品が受賞したら、バランスがとれるというか、ふたりの巨匠に対して米アカデミーのリスペクトを示せる良い機会ではないかなというのが私のベタな推測です。

ちなみに宮崎さんと高畑さんが作った作品で私が1番好きなのは「アルプスの少女ハイジ」です。(演出が高畑さんでレイアウトを担当したのが宮崎さん)

 

いかがでしょうか。3つのポイント。

第87回アカデミー賞の受賞結果は2月23日(日本時間)の授賞式で発表されるそうです。 結果が楽しみですね。

 


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